解決事例

経営難から社会保険脱退、再加入は?

10数年前、経営難から一度は、社会保険事務所(当時)に全喪届を提出したが、最近では社会保険加入指導が厳しくなっており、もう一度、再加入をしたいと考えています。可能ですか?

解決策

もちろん、加入できます。というか、法人であれば代表取締役一人であっても社会保険に加入義務があります。ただ、2年遡及されるとその負担はとても厳しいですね。
そこで、2年遡及加入ができないなら、今すぐ、自主的に加入手続きを取りましょう。厚生労働省も、自主的に加入した事業所については、原則として遡及加入までは求めません。

始末書の提出を拒む社員!

問題を起こした社員に始末書の提出を求めたところ、非を認めることになるとの理由で拒んでいます。
会社としてどのように対応すべきでしょうか?

解決策

決して、提出を強要してはいけません。
納得をしていない者に対して無理矢理、始末書をとったところで本人は反省するどころか、余計に会社に不信を募らせ、トラブルに発展するだけです。問題事故の「顛末書」や「経緯報告書」のかたちで本人から提出を求めて下さい。それでも従わない場合は、明らかに業務命令に違反するわけですから就業規則に則った懲戒処分を下すことが可能になります。

訪問介護事業所ホームヘルパーの移動時間について

利用者宅から次の利用者宅間の移動時間については、実質的に介護の仕事は行っていないので、労働時間としては取り扱わないでいたところ、ヘルパーの一人から「おかしいのでは?」と指摘がありました。

解決策

移動時間とは、事業場・集合場所・利用者宅の相互間を移動する時間をいいますが、この移動時間については、使用者が業務に従事するために必要な移動を命じ、当該時間の自由利用が労働者に保障されていないと認められる場合は、労働時間とするべきですので、労働時間として扱い、賃金を支払うよう指導しました。

社用車での事故について

業務中に社用車で事故を起こしてしまった場合、社員に全額賠償させることはできるのでしょうか?

解決策

実務上、被害者が、
①従業員の不注意で起こした事故により被害を被ったこと、および、
②客観的にみて、従業員が業務として社用車を運転していたことを証明すれば、会社は従業員が起こした交通事故による損害を賠償しなければなりません(使用者責任。民法715条1項)。
被害者がこれらの要件を証明すれば、無断使用の場合であると、私用車の場合であると問わず、使用者責任を追及することができます。
なお、法律上は会社が従業員の採用及びその従業員の業務の監督について注意していたこと、または、相当注意していたとしても、別の原因により損害を避けられなかったことを会社が証明した場合には、会社は責任を免れることができるとされていますが、実務上、会社がこれらを証明して責任を免れるということはほとんどありません。
従って社員に全額賠償させることは難しいと考えられます。

代休がたまる一方!

当社では、休日出勤した従業員には、一律に代休を取らせているのですが、忙しくて代休を消化しきれない従業員が続出して困っています。

解決策

そもそも労基法には、「代休」を使って労働時間を調整させるという概念自体がありません。又、休日労働をさせた場合に「代休」を与えなければならないとする義務も規定も存在しません。しかし、労働者の体調を気遣い、「代休」を与えることは、労使慣行としては確かに残っています。
原則論ですが、休日労働に対しては「割増賃金」を支払い、「代休」を消化した段階で、支払った「割増賃金」から、割増分を除いた賃金(つまり100/100の賃金)を控除するのが本来の支給方法です(「代休」を認めながら「代休」を消化しない、させないというのは、理解できません)。そうした上で、振替休日と有給休暇を上手く活用するよう、提案しました。

結論→管理をしっかりしないと「代休がたまる一方」という結果に陥ることになってしまいます。

当事務所の書籍のご紹介

with&afterコロナ禍を生き抜く ~新しい企業の人事・労務管理

著者
川崎秀明、樋口治朗、平澤貞三、滝口修一、亀谷康弘
出版
清文社
発刊
2020/10/16
価格
2,420円(税込)
詳細はこちら

『社会保険加入ハンドブック』

著者
東京SR建設業労務管理研究会
出版
第一法規株式会社
発刊
2018/1/23
価格
2,200円(税込)
詳細はこちら

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ハイシティ本郷2F TEL03-3812-9581